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アキレス腱の痛み=腱の損傷?「中枢性感作」と痛みの増幅を漫画で解説

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アキレス腱の痛み=腱の損傷?「中枢性感作」と痛みの増幅を漫画で解説

こんにちは、けんこうカイロプラクティックセンター 岩崎久弥(いわざきひさや)です。




アスリートに多いアキレス腱の痛みの原因

「アキレス腱がこんなに痛いのだから、ひどく傷んでいるのでは?」
「早く練習に戻りたいけれど、動くと悪化しそうで怖い」


スポーツに取り組んでいる方にとって、痛みは体だけでなく、気持ちにも大きく影響するものです。


今回のYouTube動画では、女性陸上選手と私の似顔絵による全20コマの漫画を使って、アキレス腱の状態と、痛みを感じる仕組みについて解説しました。

動画をご覧下さい




痛みの強さと、腱の傷みは必ずしも一致しません


痛みが強いと、「それだけ組織が傷んでいる」と考えたくなります。


もちろん、アキレス腱そのものの状態を確認することは大切です。しかし、痛みの強さは、画像検査で見られる腱の変化と必ずしも一致しません。



痛みには、腱の状態に加えて、脊髄や脳で体からの情報を処理する仕組みも関わっています。



これは「痛みは気のせい」という意味ではありません。感じている痛みは本物です。
その痛みを理解するために、腱だけでなく神経の働きにも目を向けてみましょう。


中枢性感作とは? 神経の「感度」が高まる仕組み


脳や脊髄をまとめて「中枢神経」といいます。


中枢神経は、体から届く情報をそのまま伝えるだけでなく、調整する役割も担っています。
その反応性が高まり、刺激に対して敏感になった状態を「中枢性感作」と呼びます。

もっとわかりやすく言うと、過敏になりすぎている状態です



動画では、これを音のアンプの感度が上がるようなイメージで紹介しています。




アンプの感度が上がると、小さな入力でも大きな音になります。
同じように、神経の反応性が高まると、同じ刺激でも以前より強い痛みとして感じられることがあります。


ただし、中枢性感作がすべてのアキレス腱痛の原因というわけではありません。
また、画像で腱の変化が少ないという理由だけで、中枢性感作だと判断することもできません。


痛みが続くと、力の出し方や動き方も変わることがあります


痛いところをかばって歩いたり、踏み込むことをためらったりした経験はありませんか?


痛みが続くと、筋肉の力の出し方や、体の動かし方が変わることがあります。
また、痛む場所から離れたところでも、刺激に敏感になる場合があります。


ここで区別したいのが、「刺激に敏感であること」と「組織が傷んでいること」は同じではないという点です。




筋力や動きの変化も、一つの原因だけで説明できるとは限りません。腱の状態、筋力、動作、感覚、練習負荷などを、全体として確認することが大切です。


「動くのが怖い」は、気持ちが弱いからではありません


競技復帰を目指す選手には、「早く戻りたい」という思いと、「また悪くなるのでは」という不安が同時に生まれることがあります。


痛みや不安、活動の減少は、お互いに影響し合うことがあります。睡眠やストレスも、痛みの感じ方に関わります。


だからといって、「気の持ちようで治る」「不安になる本人が悪い」ということではありません。


大切なのは、不安を無理に打ち消すことよりも、今の状態でできる動きを確かめることです。自分に合った段階を踏みながら、少しずつ動く自信を取り戻していきましょう。


等尺性運動は、アキレス腱の痛みにどう役立つ?


動画の最後では、「等尺性運動」を紹介しています。




等尺性運動とは、関節をほぼ動かさずに、筋肉に力を入れて保つ運動です。

運動は、体に備わっている痛みの調整の仕組みに働きかける可能性があります。
ただし、等尺性運動をすれば、アキレス腱の痛みがすぐに軽くなるとは限りません。


効果には個人差があり、詳しい仕組みも研究中です。
動画内の動作は一例であり、すべての方に同じ負荷や姿勢が適しているわけではありません。



運動中だけでなく、翌日の痛みや動きやすさも確認しながら、その人に合った負荷を考えることが大切です。


腱へのケアと、痛みの仕組みへの理解を一緒に


アキレス腱の痛みを考えるときは、腱そのものの状態を確認するとともに、神経の働きや動作、練習負荷、睡眠、不安などにも目を向けてみましょう。


痛みの強さだけで「もう走れない」「ひどく傷んでいる」と決めつけず、今の状態を丁寧に確認していくことが、次の一歩につながります。


YouTube動画でも説明していますので、ぜひご覧ください。


※このブログ記事と動画は、痛みの仕組みに関する一般的な情報提供を目的としています。個別の診断や運動指導に代わるものではありません。