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腰痛の常識と非常識 〜あなたが信じていたことは本当ですか?〜

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腰痛の常識と非常識 〜あなたが信じていたことは本当ですか?〜

こんにちは、けんこうカイロプラクティックセンター 岩崎久弥(いわざきひさや)です。



今日のブログテーマは、腰痛の常識と非常識。





腰痛の常識と非常識 〜あなたが信じていたことは本当ですか?〜



「腰痛といえば、骨や椎間板が悪くなっているんでしょう?」 そう思われる方は多いと思います。



確かに、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、構造的な異常が原因となることもあります。しかし実は、腰痛の約85%は画像検査で明確な異常が見つからないということをご存知でしょうか?

厚生労働省が提示する「腰痛対策マニュアル」や、世界中の腰痛ガイドラインでは、「非特異的腰痛(原因が特定できない腰痛)」が大多数であるとされています(日本整形外科学会・日本腰痛学会編 2019)。



つまり、痛みの背後には必ずしも“骨の異常”があるわけではないのです。むしろ、**筋肉・関節の動きの癖、脳の痛みの感じ方、自律神経のバランス、ストレス**など、複雑な要因が絡み合って腰痛が起きていると考えられています。



一般的に信じられている“常識”

1. 腰が痛いのは骨がズレているから

2. 骨盤が歪んでいると腰痛になる

3. ぎっくり腰のときは絶対に安静にすべき

4. マッサージで筋肉をほぐせば治る

5. 痛み止めを飲めば回復が早まる



実はそれ、非常識かもしれません

1. 「骨のズレ」は医学的には大きくズレることはほとんどありません

2. 骨盤の左右差や傾きは、健康な人にもあります

3. 安静にしすぎると、かえって回復が遅くなることがあります(腰痛診療ガイドライン 2019)

4. マッサージは一時的には気持ちよくても、根本的な動きの改善にはなりません

5. 痛み止めは“痛みを感じにくくする”薬であり、原因そのものを治すわけではありません





たとえば、あなたがぎっくり腰になったとします。 多くの人は「とにかく横になって動かない方がいい」と思うかもしれません。 しかし、最新の研究では、軽いストレッチや日常の範囲での活動を続けた方が、回復が早くなるということがわかっています(Airaksinen et al., 2006)。安静にしすぎると、筋肉が衰え、動くことへの不安が強まり、慢性化するリスクが高まるのです。



また、ストレスや不安感があると、脳が痛みを“拡大”してしまうこともあります。これは「痛みの認知」に関わる脳の仕組みで、危険を感じると痛みが強くなるという、防御反応のようなものです。 つまり、「体の問題」だけでなく、「脳」や「心の状態」も腰痛に深く関わっているのです。





カイロプラクティックができること



けんこうカイロプラクティックセンターでは、単に「骨がズレています」といった説明だけではなく、動きのくせ、神経の働き、自律神経バランス、心理的ストレスまで含めた評価を行っています。

たとえば、アクティベータ・メソッドという器具を使ったやさしい施術で、**神経の働きの機能異常を整え、身体の自然な回復力をサポート**するアプローチを採用しています。



また、自律神経バランス測定器を活用し、可視化されたデータをもとに「今、身体がどんな状態にあるのか?」を患者さんと一緒に確認しながら、納得できる施術と説明を心がけています。







最後に:腰痛に振り回されないために



「骨がズレているから」「年齢だから仕方ない」と諦めていませんか?

その考えこそが、あなたの回復を遠ざけている可能性があります。 痛みの原因を一緒に探し、理解し、改善する道はきっとあります。

あなたの“当たり前”を少し見直すことで、腰痛との付き合い方が変わるかもしれません。 私たちは、あなたがもう一度「動ける喜び」を取り戻せるよう、全力でサポートします。



【引用・参考文献】

1. 厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針」

2. 日本整形外科学会・日本腰痛学会 編『腰痛診療ガイドライン2019』南江堂

3. Airaksinen, O., et al. (2006). Chapter 4. European guidelines for the management of chronic nonspecific low back pain. *European Spine Journal*, 15(Suppl 2), S192–S300.

4. Waddell, G. (2004). *The Back Pain Revolution*. Churchill Livingstone.

5. Moseley, G. L. (2007). Reconceptualising pain according to modern pain science. *Physical Therapy Reviews*, 12(3), 169–178.