コロナ後遺症と自律神経バランス測定結果を検証した結果
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こんにちは、けんこうカイロプラクティックセンター 岩崎久弥(いわざきひさや)です。
コロナ後遺症で悩む方の自律神経バランス測定を検証した結果をアップします
けんこうカイロプラクティックセンターは、最新情報を提供することをいつも考えていますので、最近私が読んだ論文を紹介します。
コロナ後遺症と自律神経の最新情報
長期COVIDにおける自律神経症状の特徴: 2,314人の成人を対象とした世界的な調査
この研究では、長期COVID患者の自律神経症状の頻度、重症度、および影響を評価することを目的とした。オンライン調査には、2,314人の長期COVID患者が参加し、自律神経症状の有無、種類、持続期間、および日常生活への影響について回答した。結果として、参加者の95.6%が自律神経症状を経験しており、そのうちの76.3%が中等度以上の重症度であった。最も一般的な自律神経症状は、めまい(74.1%)、動悸(72.8%)、発汗(66.9%)であった。自律神経症状は平均して7.6ヶ月間持続し、日常生活に大きな影響を与えた。この調査は、長期COVID患者における自律神経症状の高い有病率と重篤度を示しており、この問題に対するさらなる認識と対策が必要であることを示唆している。
長期COVIDにおける自律神経症状の特徴: 2,314人の成人を対象とした世界的な調査
背景:自律神経障害は、SARS-CoV-2の後遺症(PASC)/長期COVIDの既知の合併症ですが、有病率と重症度は不明です。
目的:PASCにおける自律神経障害の頻度、重症度、および危険因子を評価し、急性SARS-CoV-2感染の重症度が自律神経障害の重症度と関連しているかどうかを判断することです。
デザイン:2020年10月から2021年8月の間に長期COVID支援グループを通じて募集したPASCを有する成人の横断的オンライン調査です。
参加者:COVID-19の陽性検査が確認された患者(検査確認済み)と、臨床症状だけに基づいてCOVID-19と診断された参加者を含む、PASCを有する18~64歳の2,413人の成人です。
主な測定項目:主なアウトカム測定項目は、全身性自律神経障害を評価するために使用されるComposite Autonomic Symptom 31(COMPASS-31)合計スコアでした。検査確認済み入院患者と検査確認済み非入院患者を比較して、急性SARS-CoV-2感染の重症度が自律神経障害の重症度と関連しているかどうかを判断しました。
主な結果:PASC患者の66%はCOMPASS-31スコアが20を超えており、中等度から重度の自律神経障害が示唆されました。COMPASS-31スコアは、検査確認済み入院患者と検査確認済み非入院患者とでは有意差はありませんでした[28.95(15.62, 46.60)対26.4(13.75, 42.10); p = 0.06]。
結論:本研究では、PASC患者の66%に中等度から重度の自律神経障害が見られたことが示されました。これは、入院状況に関係なく、自律神経障害がPASC集団において高頻度であり、急性COVID-19罹患の重症度とは無関係であることを示唆しています。研究結果では、長期COVID患者さんの自律神経障害がみられたことを結論づけている
研究結果では、長期COVID患者さんの自律神経障害がみられたことを結論づけています。 COMPASS-31スコアは、自分で記入する形式をとっていますが、けんこうカイロプラクティックセンターでは、自律神経バランス測定器を用いて自律神経バランスを測定するサービスを提供しています。この測定器は、あなたの自律神経の状態を客観的に評価し、その結果をグラフや数値で表示します。コロナ後遺症で大学休学をせざるを得なかった大学生
初診時の自律神経バランス測定結果
左脳自律神経バランス測定結果
やはり交感神経が優位になっているため、めまい、発汗、不眠が続いていました。右脳自律神経バランス測定結果
けんこうカイロプラクティックセンターでは、左右の自律神経バランス測定を実施しています。一般的には、自律神経バランス測定は片側のみ行われますが、機能神経学の観点からは、右脳と左脳のバランスが重要です。そこで当センターでは、右脳と左脳の自律神経バランスを測定するために、左右両方で自律神経バランス測定を行っています。 自律神経バランス測定結果をみていただくと分かるのですが、やはり左右差があり、この左右差が症状の原因だと私は考えました。 10数回の施術後、コロナ後遺症も寛解して、大学に復帰されました。Bスポット療法は有効か?
コロナ後遺症で悩む方は、Bスポット療法を行っている方が多いです。耳鼻科のBスポット療法とは
上咽頭(のどの一番上の部分)に塩化亜鉛溶液を塗布することで、慢性上咽頭炎やその他の症状を改善する治療法です。この治療法は、東京医科歯科大学耳鼻咽喉科元教授の堀口申作先生が考案したもので、Bスポットという名前は鼻咽腔(びいんくう)の頭文字から来ています。Bスポット療法は、感冒やアレルギー、自律神経失調症などに効果が期待できるとされていますが、すべての人に有効なわけではありません。また、治療後には上咽頭や中咽頭に痛みや出血が起こることがあります。